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【2026年度】通信制高校の奨学金・給付金・補助金|返済不要の支援を解説

奨学金

公立の通信制高校は、学費を安く抑えられます。しかし、私立の通信制高校では授業料のほかに施設費や教材費などもかかり、費用が心配で入学をためらう人もいるでしょう。

授業料は国の就学支援金で支援されますが、教科書代や教材費など授業料以外の費用は対象外です。そうした費用には、返済不要の給付金や、無利子で借りられる奨学金などを利用できます。

このページでは、通信制高校で利用できる奨学金・給付金・補助金を、2026年度(令和8年度)の制度をもとに紹介します。

まず確認:通信制高校の授業料は就学支援金の対象

通信制高校の授業料は、国の「高等学校等就学支援金」の対象です。2026年度から所得制限が撤廃され、世帯年収にかかわらず支援を受けられるようになりました。

私立の通信制高校の場合、授業料が単位制なら1単位あたり13,668円(年間30単位まで)、定額制なら月額28,100円(年額337,200円)が支給の上限です。公立の通信制高校の場合は、単位制なら1単位あたり336円、定額制なら月額520円が支給の上限です。

就学支援金を利用するときは、次の点に注意しましょう。

  • 対象は授業料だけで、入学金・施設費・教材費などは対象外です。
  • サポート校の費用は対象外です。サポート校に通う場合は、提携する通信制高校の授業料だけが対象です。
  • 支給期間は、通信制高校の場合は通算48か月までです。
  • 高校を中途退学して学び直す人は、支給期間を過ぎても卒業まで最長24か月、「学び直しへの支援」を受けられます。日本国籍・特別永住者などの場合、所得制限はなく、年337,200円が上限です。

出典:文部科学省『高等学校等就学支援金制度に関するQ&A』、文部科学省『高校等で学び直す者に対する修学支援』

就学支援金の金額や申請方法は、次の記事で詳しく解説しています。

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高校生等奨学給付金(奨学のための給付金)

高校生等奨学給付金は、教科書代や教材費など授業料以外の教育費を支援する、返済不要の給付金です。国の補助を受けて都道府県が実施していて、通信制高校の生徒も対象です。

高校生等奨学給付金の対象となる世帯

次の世帯が対象です。令和8年度から対象が広がり、年収490万円程度の世帯まで受け取れるようになりました。

  • 生活保護世帯
  • 住民税所得割が非課税の世帯(年収270万円未満が目安)
  • 道府県民税と市町村民税の所得割額の合計が182,500円未満の世帯(年収270万~490万円が目安)

年収は、両親のどちらか一方が働き、高校生1人(16歳以上)と中学生1人がいる4人世帯の目安です。生徒の国籍や在留資格などによって、対象となる世帯の範囲が異なります。

通信制高校の給付額(令和8年度)

通信制高校に通う生徒の場合、給付額(年額)は次の通りです。

世帯 国公立 私立
生活保護世帯 32,300円 52,600円
住民税非課税世帯
(年収270万円未満)
50,500円 52,100円
年収270万~380万円の世帯 16,830円 17,370円
年収380万~490万円の世帯 12,630円 13,030円

出典:文部科学省『高校生等奨学給付金リーフレット』(令和8年度)

高校生等奨学給付金の使いみち

授業料以外の教育費に充てるための給付金で、教科書費、教材費、学用品費、通学用品費、入学学用品費、教科外活動費、通信費などが対象です。授業料には使えません。

出典:文部科学省『高校生等奨学給付金(奨学のための給付金)』(令和8年度予算)

高校生等奨学給付金の申請方法と注意点

  • お住まいの都道府県か、在学している学校に申し込みます。
  • 就学支援金とは別に申請が必要です。
  • 新入生は、4~6月に給付金の一部を早く受け取る「早期支給」を申請できます。
  • 都道府県によって実施状況や必要な書類が異なります。

都道府県ごとの問い合わせ先は、文部科学省のページで確認できます。

参考:文部科学省『高校生等奨学給付金(専攻科含む)のお問合せ先一覧』、文部科学省『高校生等奨学給付金リーフレット』(令和8年度)

家計が急変したときの支援

保護者がけがや病気で働けなくなった、自分の責任ではない理由で離職したなど、都道府県が定める家計急変の事由で収入が減った場合も、高校生等奨学給付金を受け取れます。世帯の収入が給付金の所得要件に当てはまるところまで減ったことが条件です。

7月1日までに申請すると年額が、7月2日以降に申請すると年額を月割りにした額が給付されます。家計が急変したら、早めにお住まいの都道府県か学校に相談しましょう。

都道府県の奨学金にも、家計が急変した人を対象にした募集があります。例えば東京都の東京都育英資金では、令和8年4月以降に家計が急変した人の申込みを受け付けています。

出典:文部科学省『高校生等奨学給付金リーフレット』(令和8年度)、東京都私学財団『東京都育英資金貸付事業(貸付を希望される方)』

都道府県や市区町村の支援

都道府県や市区町村も、独自の奨学金や補助金を用意しています。主な種類は次の通りです。

  • 奨学金の貸付
  • 私立高校の授業料の助成
  • ひとり親家庭向けの修学資金の貸付(母子父子寡婦福祉資金)

内容や金額、対象になる学校は自治体によって異なります。私立の通信制高校の場合は、学校を認可した都道府県によって対象かどうかが変わる制度もあります。お住まいの都道府県や市区町村のホームページ、在学する学校の窓口で確認しましょう。

例:東京都育英資金(東京都の制度)

東京都の制度の例として、東京都私学財団が実施している「東京都育英資金」を紹介します。都内に住んでいて、高等学校などに在学し、勉学意欲がありながら経済的な理由で修学が難しい人に、無利子で奨学金を貸し付ける制度です。

令和8年度の貸付月額は、高等学校の場合、国公立が18,000円、私立が35,000円です。本人と保護者(税法上の扶養者)がともに都内に住んでいれば、都外の高等学校に通う場合も申し込めます。サポート校は対象外ですが、通信制の高等学校と提携している場合は、提携先の高等学校を通して申し込めます。ほかの同種の貸付金とは併用できません。

これは東京都に住む人向けの制度です。ほかの道府県や市区町村にも奨学金の制度があるので、お住まいの自治体で確認しましょう。

出典:東京都私学財団『東京都育英資金貸付事業(貸付を希望される方)』

働きながら学ぶ人の修学奨励資金(都道府県の制度)

定時制・通信制の高校に在学し、働いて収入を得ている生徒には、都道府県が無利子でお金を貸し、卒業すると返還が免除される制度があります。名前や月額、条件は都道府県によって違います。令和8年度の例は次の通りです。

  • 茨城県:月額14,000円。本人の年間所得が279万円以下などの条件があります
  • 静岡県:月額14,000円または10,500円(保護者などの所得による)
  • 広島県:月額14,000円。年間の勤労日数が原則90日以上などの条件があります

3県とも令和8年度分の募集は締め切られていて、毎年の申請が必要です。住んでいる都道府県の教育委員会や、在学している学校に確かめましょう。

出典:茨城県教育委員会『茨城県高等学校定時制課程及び通信制課程修学奨励資金』、茨城県教育委員会『令和8年度茨城県高等学校定時制課程通信制課程修学生募集要項』、静岡県『定時制課程及び通信制課程修学資金』、広島県教育委員会『修学奨励金・教科書給与(定時制・通信制対象)』(2026年10月時点)

生活福祉資金(教育支援資金)

生活福祉資金貸付制度は、所得の少ない世帯などを対象にした国の貸付制度です。このうち「教育支援資金」は、高校などに通うための費用を無利子で借りられます。

問い合わせ先は、お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会です。

参考:厚生労働省『生活福祉資金貸付制度』、全国社会福祉協議会『福祉の貸付制度』

民間団体の奨学金

民間の団体にも、通信制高校の生徒が利用できる奨学金があります。対象となる家庭の条件が決まっているものが多いので、募集要項をよく確認しましょう。

あしなが育英会

病気や災害(道路上の交通事故を除く)、自死などで保護者を亡くした家庭や、保護者が1級から5級の障がい認定を受けている家庭の生徒を対象にした奨学金です。

高校奨学金は定時制・通信制の高校も対象で、2026年度は月額30,000円の給付(返済不要)です。国立・公立・私立で金額は変わりません。

高校に在学している人向けの募集と、中学3年生向けの予約募集があります。募集期間が決まっているので、早めに確認しましょう。

参考:あしなが育英会『あしなが高校奨学金(給付) 高校奨学生在学募集のしおり』(2026年度)、あしなが育英会『奨学金を利用したい方へ』

交通遺児育英会

保護者が道路での交通事故で亡くなったり、重い後遺障害で働けなくなったりした家庭の生徒を対象にした奨学金です。高校は定時制・通信制も対象です。

高校の奨学金は無利子の貸与型で、一部は給付です。月額2万円・3万円・4万円から選べ、そのうち1万円は給付(返済不要)です。1年生で希望する人には入学一時金の制度もあります。

参考:交通遺児育英会『奨学生募集のご案内』

日本教育公務員弘済会

修学意欲がありながら、学資の支払いが特に困難な高校生などに奨学金を給付しています(返済不要)。在学する学校の校長の推薦を受け、各都道府県の支部に申請します。

給付額は1人50万円以内(令和8年度の高校給付奨学金の募集要項)で、募集人数や募集時期は支部ごとに異なります。対象になるかどうかは、在学する学校や地域の支部に確認しましょう。

参考:日本教育公務員弘済会『教育振興事業』

奨学金を利用するときの注意点

奨学金を利用するときは、次の点に注意しましょう。

  • 給付型は返済不要ですが、貸与型は卒業後に返済が必要です。無利子でも、借りた金額は返します。
  • ほかの奨学金と併用できるかは、制度ごとに異なります。
  • 募集期間が決まっているものが多いので、早めに確認しましょう。
  • 学校長の推薦や、所得証明書などの書類が必要なものもあります。
  • 審査があり、条件を満たしていても採用されない場合があります。

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通信制高校の学費そのものについては、次の記事で解説しています。

通信制高校で利用できる奨学金まとめ

通信制高校の授業料は就学支援金の対象で、2026年度からは所得制限なく支援を受けられます。授業料以外の教科書代や教材費などには、年収490万円程度までの世帯が対象の高校生等奨学給付金を利用できます。

さらに、都道府県や市区町村の奨学金・補助金、生活福祉資金、あしなが育英会などの民間の奨学金もあります。家計が急変したときに使える支援もあるので、困ったときは早めに学校や自治体に相談しましょう。

ただし、各奨学金の利用には、さまざまな書類をそろえる必要があります。応募期限までに必要な書類を準備しましょう。

資料請求は無料です。まずは気になる高校の資料を取り寄せ、学費と使える奨学金を確かめてから申し込みを検討しましょう。

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