通信制高校は友達ができない?いないのは変?友達の作り方6つも紹介

通信制高校は自宅学習が中心です。全日制高校のように毎日登校する必要がないのが特徴ですが、同級生との関わりが少ないためにさびしいと感じる人もいます。
このページでは、通信制高校でほかの生徒と会う機会や、友達との関わりについて、調査の数字と学校の仕組みから紹介します。
通信制高校は友達ができない?
登校の形で変わる、ほかの生徒と会う回数
通信制高校はその名の通り、課題レポートを提出して添削指導を受ける「通信教育」が中心です。
そのため、全日制高校のように毎日登校する必要がなく、この点は不登校を経験した人や働きながら高卒の学歴を取得したい人にとってメリットなのですが、高校で友達を作りたいという人にとっては同級生と接する機会が少ないので、友達を作るきっかけが少なくなりがちです。
登校の形は、学校やコースによって違います。文部科学省の令和7年度の調査で、通信制高校のコース別の生徒数は次のとおりです(高校の教育課程ではない活動のためのコースも含む)。
| コース | 生徒数 |
|---|---|
| 週5日通学 | 37,505人 |
| 週4日通学 | 5,712人 |
| 週3日通学 | 20,013人 |
| 週2日通学 | 13,564人 |
| 週1日通学 | 36,929人 |
| 集中スクーリングを前提としたコース | 86,961人 |
| その他(月1~2回の通学など) | 99,722人 |
| 計 | 300,406人 |
週1日通学のコースを開設している通信制高校は323校中128校、集中スクーリングを前提としたコースを開設しているのは113校でした。
出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』(p.19~21)
友達がいないのは変?
通信制高校では、登校日やコース、参加する行事を自分で選ぶことが多く、一人で学習を進める生徒もいます。卒業の条件に、友達の有無は含まれません(下の「友達ができないまま過ごす場合」)。
入学した生徒の中学3年のときの状況
文部科学省の調査によると、令和7年度に通信制高校に入学した生徒のうち、中学3年生のときに不登校だった生徒は57.0%でした。
出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』
通信制高校で友達を作る6つの方法
ここからは、通信制高校で友達が欲しい方に向けて、友達を作るための6つの方法を紹介します。
- 登校日の多い学校を選ぶ
- 自分が好きなコースがある学校を選ぶ
- ホームルームや学校行事に参加する
- スクーリングで自分から声をかける
- 担当の先生に悩みや不安を相談する
- 部活動やネットの部活に参加する
登校日の多い学校を選ぶ
通信制高校は基本的に自宅で学習する、または職場の休み時間などにタブレット端末などで学習する自学自習の形式になっています。
スクーリングで登校する日数は、学校やコースによって違います。
私立では週に1回、週に数日など、登校日を選べるコースがある学校もあり、スクーリングの日数が多いコースを選ぶこともできます。学校によっては、途中でスクーリングの日数やコースを変えられます。
通学コースや集中スクーリング(合宿形式)のある学校
通学は週1日から週5日まで、学校によってさまざまです。文部科学省の令和7年度の調査では、週5日の通学コースを開設している通信制高校は323校中90校でした(サポート校などのコースを含む)。
出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』
週5日のスクーリングなら全日制高校と変わらないと思うかもしれませんが、学校によっては午前中だけの授業など、負担の少ない時間割のコースもあります。
合宿形式の集中スクーリングでは、数日間、同級生と寝食をともにします。
例えば、クラーク記念国際高等学校では制服を着て週5日通学するスタイルを選べ、N高等学校には週5・週3コースがあります。ルネサンス高等学校にも、新宿代々木キャンパスなどに通学する「通学スタンダードコース」があります。
(各校の紹介は、2026年10月時点の公式サイトによる)
出典:クラーク記念国際高等学校『自分で選べる通学スタイル』、N高等学校『週5・週3 コース』、ルネサンス高校グループ『通学スタンダードコース』
自分が好きなコースがある学校を選ぶ
私立の通信制高校には、次のようにさまざまなコースがあります。
- 美容系
- 調理系
- 介護・保育系
- イラスト・アート・ゲーム系
- アニメ・声優系
- eスポーツ系
- 芸能・エンタメ系
- スポーツ系
- IT・ビジネス系
同じコースには、同じ分野に関心のある生徒が集まります。
ホームルームや学校行事に参加する
通信制高校でも、学校によっては体育祭や文化祭、社会見学、校外学習などの学校行事を実施しています。
また、すべてではありませんが通信制高校でも修学旅行を実施している学校があります。
学校行事では、ほかの生徒と一緒に活動します。また、通信制高校では、ホームルーム活動を含む特別活動に卒業までに30単位時間以上参加することが必要なので、学校行事への参加は卒業にもつながります。
ホームルームやクラスの例(学校の公表)は、次のとおりです。
- 第一学院高等学校 奈良キャンパス:週1回、学年ごとにホームルームを行う(2024年2月)
- ルネサンス豊田高等学校 ルネステップクラス:週3日通う定員30名のクラスで、スクーリングもクラス単独で受ける
出典:第一学院高等学校 奈良キャンパス『奈良キャンパス通信~学年ホームルーム~』、ルネサンス高校グループ『通学スタンダードコース』
スクーリングで自分から声をかける
通信制高校で登校をするのは、基本的に学校行事とスクーリングのときだけです(通学コースを除く)。
スクーリングは、ほかの生徒と同じ場所で授業を受ける機会です。
通信制高校はさまざまな境遇の人と出会える
全日制高校と違って通信制高校では年齢も境遇もさまざまな人が学んでいます。中には高齢の人もいますし、子育てをしながら高校卒業を目指して頑張っている人もいます。
集中スクーリング
また、「集中スクーリング」と言って、合宿形式のスクーリングを行っているところもあります。
本校が沖縄や北海道、屋久島など遠方にある場合、毎月のスクーリングを行うのは困難です。そういった学校では夏季や冬季などに数日間、現地で宿泊して集中スクーリングを行うところがあります。
合宿の期間中は、普段はあまり会わない生徒と一緒に宿泊し、さまざまな活動をします。
担当の先生に悩みや不安を相談する
学校によっては、担任などの先生が、ほかの生徒と話すきっかけを作ることがあります。
学校の公表では、NHK学園高等学校のブログ(2025年9月)で、担任が保健室の養護教諭と声かけの手順を相談し、話しかけるきっかけを生徒と一緒に考えた例を紹介しています。また、NHK学園高等学校は、レポートの提出やスクーリングの出席に滞りが見られる生徒には、担任が声をかけるとしています。
出典:NHK学園高等学校『通信制高校で友だちをつくるには』、NHK学園高等学校『学習サポート』
部活動やネットの部活に参加する
通信制高校の中にも、部活動がある学校があります。同じ活動に取り組む仲間とは、自然に話すきっかけが生まれます。
また、ネット上で活動する部活がある学校もあります。例えばN高等学校の「ネット部活」では、全国の生徒がオンラインで活動していて、美術部は部員数約3,200名(2025年3月現在)の大きな部活です。
登校日が少ない学校でも、こうした部活をきっかけに友達ができることがあります。
(各校の紹介は、2026年10月時点の公式サイトによる)
出典:N高等学校『ネット部活』
見学・説明会で確かめられること
友達との関わりについては、見学や説明会で次のような点を確かめられます。
- クラスやホームルームがあるか
- 登校日に同じ顔ぶれが集まるか
- 学校行事や部活動は任意か、途中から入れるか
- 一人で過ごせる場所があるか
- 学校のチャットやネット部活のルール
通信制高校の友達が「うざい」と感じたら
友達ができても、話しかけてくる人がしつこい、グループの雰囲気が合わないなど、「うざい」と感じてしまうことがあるかもしれません。
通信制高校では、相手との距離を自分で選びやすい面があります。
毎日会わないから、距離は自分で選べる
全日制高校と違って、通信制高校は毎日同じ教室で過ごすわけではありません。登校日やコース、参加する行事を自分で選べるので、合わない相手と無理に一緒にいる必要はありません。
連絡の返事を急がない、スクーリングのときは別の人と過ごすなど、距離を取る方法があります。
嫌がらせを受けていると感じたときは、担任の先生や、学校の外の相談窓口に相談できます。
SNSでつながるときに気をつけること
通信制高校では、SNSやメッセージアプリで連絡を取り合うことも多くなります。トラブルを避けるための点の例は、次のとおりです。
- 住所や電話番号などの個人情報は、むやみに教えない
- やり取りに疲れたら、通知を切るなどして自分のペースを守る
- ネットで知り合った人と会うときは、事前に保護者や先生に話す
学校の公表では、N高等学校の Slack 利用ポリシー(2023年4月改定)は、教職員の判断によりコメントやチャンネルを削除する場合があるとしています。ポリシーに反する行為があった場合などには「注意、停学、退学処分等を行うことがあります」とし、利用者どうしのトラブルは「当事者同士で解決することを原則とします」としています。
学校のチャットのルールや相談先は、入学前に確かめられます。
友達ができないまま過ごす場合
通信制高校の卒業の条件は、3年以上の在籍、74単位以上の修得、特別活動に卒業までに30単位時間以上参加することで、友達の有無は含まれません。
出典:e-Gov法令検索『学校教育法』(第56条)、e-Gov法令検索『学校教育法施行規則』(第96条)、文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)』
通信制高校の友達づくりのまとめ
通信制高校では、登校の形によってほかの生徒と会う回数が変わります。令和7年度の調査では、週5日通学のコースの生徒は37,505人、集中スクーリングを前提としたコースの生徒は86,961人でした。
ホームルームを含む特別活動は卒業までに30単位時間以上で、学校行事やスクーリングでほかの生徒と会う機会があります。
見学や説明会では、クラスやホームルーム、学校行事、学校のチャットのルールなどを確かめられます。卒業の条件に、友達の有無は含まれません。
