通信制高校で学びながら自然に触れ合う「自然体験」のスクーリング

通信制高校は自宅でひとりで勉強するというイメージがあります。また、平日は仕事をして夜間や休日にレポートを作成するというスタイルが多く、そのために「孤独」「身体を動かさない」「誰とも話をしない」といった印象をお持ちの人が多いのではないでしょうか。
しかし、平日に登校するコースを設けている通信制高校もあります。中にはスクーリングを利用して自然体験を行っているところもあり、海や山などそれぞれの学校の立地を活かしたカリキュラムがあります。
通信制高校が行う自然体験とは

一般の通信制高校のスクーリングは月に1~2回、または年に10回~20回など定期的に学校に行って面接指導を受けます。その多くは自宅から近い校舎や学習センターで実施されます。
しかし、集中スクーリングは広域の通信制高校の本校に行って、数日間宿泊してスクーリングに参加します。その期間に面接指導や特別活動を実施して、通信制高校の卒業に必要な条件をクリアするようになっています。
集中スクーリングの中でも特に自然あふれる環境で宿泊して、普段はできない体験を行うのが自然体験型のスクーリングです。
スクーリングで自然体験を行う目的
通信制高校が実施している自然体験には、次のようにさまざまな目的があります。
- 健康づくり
- 友達や先生との交流を深める
- 自然や環境問題への関心を深める
- 人と関わったり、我慢したりといった体験を通して「生きる力」を育てる
- 問題解決能力を育てる
また、当初の目的は「自然に触れる」というものであった場合でも、自然体験をするうちに「対人面で不安があったが人と楽しく関われた」とか「同級生と協力して活動できた」など多くの成果が得られたという声が多いようです。
では、実際にどのようなことをしているのでしょうか。いくつかの学校の例をご紹介します。
通信制高校でできる自然体験の例
集中スクーリングを実施している通信制高校では、雄大な自然の中でさまざまな体験をできるように工夫しています。
クラーク記念国際高等学校の北海道体験学習
クラーク記念国際高等学校の本校は北海道深川市にあります。深川市には、1999年に設置された「北の大地 元気の泉キャンパス」があります。
北海道での夏と冬の体験学習
クラーク記念国際高等学校では、2年生の「北海道夏季体験学習」と1年生の「北海道冬季体験学習」が学校行事になっています。
同校の名誉校長は三浦雄一郎氏です。普段の生活では体験できないさまざまな経験ができるのが魅力ですね。
屋久島の自然体験ができる屋久島おおぞら高等学校
屋久島おおぞら高等学校の本校は鹿児島県の屋久島にあります。普段ならなかなか行けないところですが、同校ではここで集中スクーリングを行っています。
世界自然遺産を体感
屋久島は鹿児島県の南南西に位置する島で、1993年に世界自然遺産に登録されました。樹齢2170~7200年と言われる縄文杉や屋久杉などが生い茂る様子は神秘的な雰囲気があります。
また、珍しい動物や昆虫なども豊富で、ウミガメの産卵なども見られます。
屋久島でのスクーリングは年に1回で、全国のキャンパスに通う生徒も、自宅で学ぶ生徒も、全員が参加します。
スクーリングでは、教室での授業のほか、屋久島の森や山、川でのトレッキングなどの特別活動や、問題解決実習を行います。
屋久島おおぞら高校の普段の学習
本校が屋久島と聞いてちょっと驚いている人がいるかも知れません。しかし、普段の学習は自宅でできます。
学習の進め方に不安がある人は、学校に相談することができます。
また、通学したいという人は、全国にあるおおぞら高等学院(屋久島おおぞら高等学校のサポート校)のキャンパスに通うこともできます。
「もう一度行きたい」と思える八洲学園大学国際高等学校の沖縄スクーリング
八洲学園大学国際高等学校は沖縄県に本校があります。
同校では、年に1回、沖縄で最短5泊6日の集中スクーリングを行っています。6泊7日のプランや、複数回に分けて参加する方法もあります。
自分の都合に合わせて参加できる
このような宿泊型の集中スクーリングは他の通信制高校でも実施していますが、多くは「〇月〇日~△日まで」と決められています。
そのため、仕事がある人は事前に休みを取る必要があります。
しかし、同校の集中スクーリングは、入学シーズンの4月と10月を除いて年16回開催されています。仕事の繁忙期を避けて休みを取るなど、参加しやすい配慮がなされています。
リゾートホテルに宿泊して自然を満喫
同校の沖縄スクーリングは学校敷地内にある宿舎棟を利用するほか、近隣のリゾートホテルや民宿に滞在することも可能です。
スクーリングの内容は面接指導のほか、特別活動、単位修得試験などで、スポーツ・芸術・音楽など毎回テーマが設けられています。
開催時期によって内容が異なるので、自分のやりたい内容から参加日程を決めるという方法もできますね。
船釣りや伝馬船体験ができる勇志国際高等学校
勇志国際高等学校の本校は熊本県天草市にあります。
普段の学習は自宅で行い、本校のある天草市では、年1回4泊5日(社会人コースは3泊4日)のスペシャルスクーリングが実施されます。
天草の自然の中で非日常を体験
スペシャルスクーリングでは、次のような体験授業があります(参加する時期によって内容は変わります)。
- 船釣り
- ハイキング
- 伝馬船体験
- バーベキュー
このほか、普段は会えない先生から直接授業を受ける時間もあります。
参加者のニーズに合わせたスクーリング
同校のスペシャルスクーリングは年に6回以上開催されています。
開催されるスクーリングによっては、「15歳から19歳の生徒限定」「20歳以上の方・社会人コースの生徒限定」などがあります。
せっかくスクーリングに参加したのに、年が離れている人ばかりで話が合わなかった、ということがないように配慮されています。
なお、スペシャルスクーリングは熊本県天草市の本校で実施されます。ほかに、千葉・福岡・大分・熊本・宮崎の各学習センターで、年5回程度通学して授業を受けるスクーリングもあります。
自分で都合のいい方を選択できます。
(各校の紹介は、2026年10月時点の公式サイトによる)
出典:クラーク記念国際高等学校『沿革』、同『学校行事・教育活動』、同『名誉校長 三浦雄一郎』、屋久島おおぞら高等学校『スクーリング』、おおぞら高等学院『なりたい大人システム』、屋久島町『縄文杉』、八洲学園大学国際高等学校『スクーリングについて』、勇志国際高等学校『スクーリング』、同『スクーリングスペシャル』
集中スクーリングで自然体験が可能
私立の通信制高校の中には大自然を体験できる集中スクーリングを実施しているところがあります。
数日間宿泊して現地の自然を体験します。それもスクーリングの時間として計上される上に非日常が体験できる、全国に友達ができるなど好評です。
通信制高校を選ぶ際には、スクーリングの内容もチェックしてみましょう。
※なお、紹介している内容は変更になる場合があります。詳しくはそれぞれの学校のホームページでご確認をお願いします。
