海外在住でも入学できるおすすめの通信制高校を紹介
海外在住から入学できるおすすめの通信制高校3選
親の仕事の都合で海外に住むことになったという人や、スポーツの遠征やバレエ・音楽など芸術の勉強のために高校時代を海外で過ごす人がいます。
そういった人が海外に住みながら日本の全日制高校を卒業することは困難です。しかし、通信制高校の中には、海外在住でも日本の高校を卒業できるところがあります。
このページでは、おすすめの3校をご紹介します。
ルネサンス高等学校
ルネサンス高等学校は、茨城県久慈郡に本校があります。また、グループ校として、愛知県豊田市にルネサンス豊田高等学校が、大阪市にルネサンス大阪高等学校があります。
ルネサンス高等学校の通信コースはネットで学習し、スクーリングは年間4日の集中宿泊型なので、海外在住の人でも年間で4日ほど来日できれば高校卒業が可能です。
海外在住でルネサンス高等学校を卒業する方法
海外在住でルネサンス高等学校を卒業するには、レポートを提出し添削指導を受け、スクーリングに出席した上で単位認定の試験を受ける必要があります。
ルネサンス高等学校のスクーリング
海外在住の人がルネサンス高等学校のスクーリングに参加するには、次の方法があります。
校舎 | 場所 | スクーリングの日数 |
---|---|---|
ルネサンス高等学校 | 茨城県久慈郡 | 3泊4日 |
ルネサンス豊田高等学校 | 愛知県豊田市 | 3泊4日 |
ルネサンス大阪高等学校 | 大阪市梅田 | 4泊5日 (別に試験のために1日登校が必要) |
ルネサンス高等学校のレポートと試験
ルネサンス高等学校では学習もレポート提出も、すべてネットを使って行います。
そのため、海外のどこにいても学習が可能で、提出日までにレポートを提出すればOKです。
ネットで使う教材にはNHK高校講座や文部科学省認可の教科書に基づいた映像授業などがあり、とても充実しています。さらにオプションで「スタディサプリ」を使用することも可能です。
留学やバレエダンサーをめざす人におすすめ
ルネサンス高等学校の通信コースには、海外でバレエダンサーをめざす人も多く在籍しています。
例えばモナコのモナコ王立グレースバレエ学校や、カナダのバレエスクールに留学し、現地でルネサンス高等学校のネット学習を受けることで、バレエダンサーを目指しつつ日本の高校卒業資格を得ることができるのです。
スクーリングは夏休みなど留学先の休みを利用して参加することができます。
また、語学留学やスポーツ留学、資格取得のための留学、ホテルやレストラン、美容、映像など専門分野を学ぶための留学で海外に住む人も、ルネサンス高等学校なら、ネット学習と年間4日間程度のスクーリングで高校卒業が可能です。
NHK学園
NHK学園は1962年に設立した通信制高校で、NHKのラジオやテレビ、ネットを使って学習を行います。時間や場所を選ばずにどこにいても学習できるのが特徴です。
特に「スタンダードコース」はスクーリングの日数が年1回4日間なので、海外在住の人でも日本の高校卒業資格が取得できます。
NHK学園のスクーリング
NHK学園の「スタンダードコース」の集中スクーリングは、全国7つの会場で実施しています。
日程は4日間なので、海外在住の人でも無理なく高校卒業が可能になります。
集中スクーリング会場と実施時期は下記の通りです。
地域 | 会場 | スクーリング実施時期 |
---|---|---|
北海道 | ネイパル深川 北海道立青少年体験活動支援施設(北海道深川市) | 10月 |
東北地方 | 仙台大学附属明成高等学校(宮城県仙台市) | 不明 |
関東地方 | 東京本校(国立市富士見台) | 12月 |
中部地方 | 名古屋市青少年宿泊センター(愛知県名古屋市) | 12月 |
近畿地方 | 大阪府立羽衣青少年センター(大阪府高石市) | 11月 |
中国・四国地方 | 国立江田島青少年交流の家(広島県江田島市) | 6月・10月 |
九州・沖縄地方 | 福岡県立社会教育総合センター(福岡県糟屋郡) | 11月 |
NHK学園の学習内容
NHK学園ではNHK高校講座を使って勉強を進めます。
NHK高校講座はNHKのEテレやNHKラジオ第2放送で放映されているもので、国語(国語総合、国語表現、現代文、古典)や外国語(コミュニケーション英語1~Ⅲ)、数学、理科(物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎)など高校で習う教科を年間時間割に沿って学習が進められるようになっています。
見逃した番組はNHK高校講座のホームページに公開されているので、都合のいい時に見ることができるのが大きなメリットです。
また、この講座の内容は、全国の高校でもっとも多く使われている教科書に沿ったものになっています。
NHK学園のレポートと試験
通信制高校を卒業するには、レポートの提出と試験を受けて必要な単位を修得する必要があります。
NHK学園のレポートは、ネットまたは郵送で提出します。レポートの進み具合や提出状況もネットで確認できます。
試験は、東京本校の場合は集中スクーリングの際に受けますが、それ以外の会場の場合は1月に試験があるので、海外在住の人は集中スクーリングとは別に試験日に来日する必要があります。
そういったスケジュールを考えて、スクーリング会場を選ぶことが大切です。
NHK学園の教養コース・海外特化コース
なお、NHK学園には「教養コース」と「海外特化コース」もありますが、高校卒業資格は修得できません。
高校の科目を学びたい人のためのものなので、間違えないように注意しましょう。
コース | 内容 |
---|---|
教養コース | 15歳以上の人なら誰でも受講可能 21科目の中から学びたい科目を選んで受講できる |
海外特化コース | 海外で暮らす人が日本の高校の学習をするもので、21科目の中から学びたい科目を選んで受講できる 帰国に備えて日本の高校の学習を深めたい人におすすめ |
第一学院高等学校
第一学院高等学校は全国に50ヶ所以上のキャンパスがあり通学することもできますが、海外に住む人は「Mobile HighSchool(通信コース)」がおすすめです。
第一学院高等学校のスクーリング
第一学院高等学校の「Mobile HighSchool(通信コース)」のスクーリングは、下記のどちらかで参加します。
- 高萩本校(茨城県高萩市)
- 養父本校(兵庫県養父市)
スクーリングの時期や日数は入学時期や履修単位などによって異なるので、事前に確認しておきましょう。
なお、スクーリングは事前にガイダンスがあるので、不安な点は相談できます。また、集合場所を選べる上に引率の先生が同行してくれるので、不安なく参加できます。
第一学院高等学校の学習内容
第一学院高等学校の通信コースでは、独自の学習システムである「SchoolCity」を使って動画教材を視聴したり、レポートを提出したりします。また、学校と生徒との連絡や先生とのやりとりも可能なので、海外でも孤独を感じることなく学習に取り組めます。
レポートの提出もネットから可能なので、郵送する必要がない点も海外在住者には便利な点だと言えるでしょう。
担任がサポート
海外にいる生徒でも担任がついて、サポートしてくれます。
メールのやりとりだけでなく、テレビ電話や電話で相談することもできるので先生が身近に感じられるでしょう。
海外から日本の通信制高校に入学するメリット
海外在住で日本の通信制高校に入学するメリットとしては、次の4つがあります。
- 日本で修得した高校の単位が引き継げる
- 高校卒業後に日本の大学に進学できる
- 海外でやりたいことに挑戦できる
- 現地の言語や生活を学べる
では、ひとつずつご説明していきます。
日本で修得した高校の単位が引き継げる
日本の高校に通っていた人が海外に行っても、通信制高校ならそれまでに修得した高校の単位を引き継ぐことができます。
例えばすでに30単位を修得している人なら、海外に行っても日本の通信制高校で残りの単位を取れば卒業できるということです。今までに修得した単位がムダにならないというメリットがあります。
高校卒業後に日本の大学に進学できる
日本の大学に進学するには、日本の高校を卒業しているか高校卒業認定試験に合格、または外国での学校教育で12年の課程を修了している必要があります。
つまり現地の学校教育で12年の課程を修了していれば問題ないのですが、そうでない場合は日本の高校卒業資格(または高卒認定資格)を修得する方が早道です。
海外から日本の通信制高校で学ぶことで、時間を有効に使いながら高校を卒業することができます。
海外でやりたいことに挑戦できる
若いときは理解力や吸収力があるので、やりたいことがあれば時期を逃さずに挑戦すべきです。
特にバレエや芸術、スポーツなどは頑張る時期を間違えると、チャンスを逃すことになってしまいます。
また、本場でしか学べないこともあるので、海外に出ることで得られるメリットが大きいです。一方、将来的に日本で生きていく場合は高校を卒業できないとその後の人生で不利になることもあるので、日本の通信制高校で高校卒業資格を修得するといいでしょう。
現地の言語や生活を学べる
海外で生活すると、現地の言語や生活を学ぶことができるというメリットがあります。
ネイティブ言語を習得できるいい機会なので、ぜひ海外在住時には多くのことを学んでください。
そして、このページでご紹介した日本の通信制高校を利用して高校を卒業するといいでしょう。
海外から日本の通信制高校に入学するデメリット
一方、海外在住で日本の通信制高校に入学する際には、次のようなデメリットがあります。
- スクーリングのために一時帰国しなければいけない
- 高校生活が楽しめない
- 一人で学習に取り組まなければいけない
スクーリングのために一時帰国しなければいけない
日本の通信制高校を卒業するためには、スクーリングに出席しなければいけません。
このページでご紹介している通信制高校は、年間に4日程度のスクーリングでOKなのでそれほど負担にはならないはずですが、それでも一時的に海外から日本に来る必要があります。
その場合の航空券や日本での宿泊費用などがかかります。
高校生活が楽しめない
海外在住で日本の通信制高校に入ると、学校に登校することができません。
もちろんスクーリングの日に他の生徒と会うことはできますが、一般の高校のようなキャンパスライフが楽しめないというデメリットがあります。
ただ、現地で目標に向かって取り組めるメリットもあるので、時間を有効に使って頑張りましょう。
一人で学習に取り組まなければいけない
海外在住で日本の通信制高校で学ぶ場合は、ネット学習が中心になります。
いつでもどこでも学習できる点がメリットですが、自分で計画を立ててサボらないように自己管理する必要があります。
ときには孤独を感じることがあるかも知れません。
しかし、このページでご紹介した通信制高校では、ネットを通して先生とやりとりができます。
勉強の進め方やわからないところの質問、進路のことなども相談できるので、積極的に利用してみましょう。
海外在住でも入学できる通信制高校まとめ
親の仕事の都合やスポーツ、音楽、芸術など自分の目標のために海外で暮らす人が日本の高校を卒業するには、通信制高校を利用する方法がおすすめです。
特にこのページでご紹介しているルネサンス高等学校、NHK学園、第一学院高等学校はネット学習が中心なので、海外にいても単位を修得することができます。
また、高校卒業に必要なスクーリングは年間数日という短期間でOKなので、海外在住でも一時的に来日して参加することができます。
海外にいると孤独を感じるかも知れませんが、上記3校は担当の先生が相談に乗ってくれるので不安なく学習が進められるでしょう。
通信制高校で高校卒業資格を修得すると、日本の大学進学が可能になるというメリットがあります。同時に海外で暮らすことで現地の言語や生活を体験することができますし、自分の目標に集中できるという点も大きなメリットだと言えます。
なお、国内から海外の通信制高校を卒業する方法について以下の記事で解説していますので、こちらをご覧下さい。