スポーツで活躍したい人は通信制高校スポーツコースがおすすめ
スポーツの分野では、世界を舞台に活躍する日本人選手が増えています。
しかしプロや世界大会を目指すには、早くから相当な練習を積まなければなりません。そんなときに全日制高校では、十分な練習時間が確保できません。
また、大きな大会に出場すると、学校に行けない日が多くなってしまいます。
そこでおすすめなのが通信制高校です。その理由を詳しくご説明します。
スポーツに取り組みながら高校卒業するなら通信制高校がおすすめ
多くの競技で日本人の活躍を目にするようになりました。
プロで世界ランキングに入る人やオリンピック選手として活躍する人、またアスリートを支えるトレーナーのニーズも高まっています。
その背景には各競技団体が将来有望な若い選手を発掘し育成に力を入れているという事情がありますが、それだけではありません。
オリンピックやワールドカップなどの国際大会で活躍する選手やプロとして世界的に有名な選手の姿を見て、「いつか自分も!」と心に決めて努力する子どもが増えてきたことも日本人選手の底上げになっていると言えるでしょう。
しかし、長い人生のことを考えると学業もおそろかにはできません。学業とスポーツの両立が課題になりますが、スポーツに打ち込みながら高校卒業や大学進学するには通信制高校がおすすめです。
伸び盛りの年代に練習できないのはもったいない!
本格的にスポーツの世界で戦おうと思う場合、年齢はとても重要です。全日制高校に通っていると練習時間が取れない、海外遠征に行けない、出席日数が足りなくなる……など、さまざまな制約が出てきます。
その結果、アスリートとして伸び盛りの時期を学校生活でつぶしてしまうことになります。
通信制高校なら十分な練習時間が確保できる!
上でも書いたように全日制高校では1日の大半を学校の授業で費やしてしまいます。その後に部活動で練習したとしても、1日2~3時間程度しか取れません。
一方、通信制高校なら自宅学習でレポートを作成し、年間数日のスクーリングに参加するだけで高校を卒業できます。
海外生活をしていても受講は可能なので、遠征が続いても心配ありません。スポーツに集中したいという人こそ、通信制高校がおすすめです。
通信制高校のスポーツコースで学ぶメリット
通信制高校にはさまざまなコースがあります。学ぶスタイルもさまざまで、自宅学習が中心のスタイルもあれば、週に何日か通学するスタイルもあります。
また、芸術や美容、アニメ、スポーツなど幅広いジャンルのコースがあります。
特にスポーツコースは各種競技にふさわしいグラウンドやトレーニングルームなどの環境が準備されていたり、専門のトレーナーや指導者が在籍していたりします。
自宅学習で高校卒業を目指しつつ、自分が所属する団体が提供してくれた環境で練習するのもひとつの方法ですが、通信制高校のスポーツコースなら高校卒業とスポーツの練習を両立できるというメリットがあります。
実際に多くのスポーツ選手が通信制高校を利用して高校卒業資格を取得しています。
では、いくつかの通信制高校のスポーツコースの例をご紹介しましょう。
スポーツコースのある通信制高校
スポーツコースとひと口に言っても、扱っている競技はさまざまです。ひとつの通信制高校ですべての競技を取り扱っているわけではありません。
学校を選ぶ際には、自分が取り組みたい競技があるかどうかをよく確認しましょう。
また、スポーツトレーナーを育成するコースもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
文武両道を目指す相生学院高等学校
相生学院高等学校は身体教育と情操教育、技能・知識教育の調和が教育の根幹ととらえています。まさに「文武両道」を目指している学校なのです。
相生学院高等学校のスポーツコースの内容
相生学院高等学校にはスポーツコースのほかに進学コース、情報処理コース、調理師コース、建築コースなどさまざまなコースがあります。
スポーツコースは平日の5日間通学するスタイルを取っています。午前中は国語や数学、社会、理科などの必修科目の授業を行います。
午後は専門のコーチングスタッフによる練習です。テニス、ボクシング、サッカー、硬式野球などの授業があります。
英語教育にも力を注ぐ
同校で特に力を入れている教科は英語です。英語の授業は週に10単位、また、OA(コンピューター・情報)授業を週3単位実施するなどグローバル時代に適用したカリキュラムを組んでいるのが特徴です。
スポーツの世界は海外遠征が多くなります。今後はますます英語力(読解力や英会話)が求められるでしょう。そういった時代背景に適用できるカリキュラムになっています。
スポーツ大会での実績が豊富
相生学院高等学校のスポーツコースに在籍した人の実績をいくつかご紹介します。
- テニス部(男子) デビスカップ団体優勝選手輩出
- テニス部(男子)全国選抜高校テニス大会 団体・個人優勝など
- テニス部(女子) 全国選抜高校テニス大会 団体戦優勝・ダブルス準優勝など
- ボクシング部 全国高校選抜大会 バンタム級優勝など
- 陸上競技部 全国高校定時制通信制陸上競技大会 三段跳・砲丸投出場など
同校のスポーツコースは通常の高校卒業を目指すコースの学費とは別にスポーツコースの受講料とコート使用料などの実費が必要になります。
詳しくは資料請求して確認してみましょう。
幅広い種目に対応する日本ウェルネス高等学校
日本ウェルネス高等学校を運営している学校法人タイケン学園グループは日本ウェルネススポーツ大学や日本ウェルネススポーツ専門学校など多くの学校を運営しています。
同法人の理事長兼日本ウェルネス高校校長は日本体育大学を卒業しているスポーツマンで、講師の多くも元スポーツ選手がそろっています。
日本ウェルネス高等学校のスポーツコースの内容
スポーツコースは硬式野球、軟式野球、サッカー、陸上競技、ソフトボール、バドミントン、格闘技、水泳など幅広い種目に対応しています。
週2日通学と週5日通学のコースがあり、いずれも午前中は普通科目の授業を行い、午後はスポーツ演習を行っています。
なお、取り組んでいる競技はキャンパスによって異なるので、事前にご確認ください。
プロサッカー選手を多く輩出している鹿島学園高校
鹿島学園高等学校のサッカー部は全国高校サッカー選手権全国大会の連続出場や全国3位など優れた実績を残しています。
全国の強豪校が茨城県鹿嶋市にある同校を訪れて練習試合を行うため、移動に時間を取られずに効率的に練習ができるというメリットがあります。
また、平成14年からは毎年約2週間スペイン(バルセロナ、マドリード、バレンシア地方)に遠征に行っています。
このように恵まれた環境の中で磨かれるため、同校からは多くのプロサッカー選手を輩出しています。
スポーツトレーナーを目指せるヒューマンキャンパス高等学校
多くの日本人選手が海外で活躍する背景には、本人の努力はもちろんのこと、各競技団体のバックアップや企業のスポンサーなど多くの人の支援が欠かせません。
その中でも近年注目されているのが「スポーツトレーナー」の存在です。それぞれの競技に精通したスポーツトレーナーが担当に就くことで選手の成績が格段に向上する例がよくテレビなどで紹介されていますが、スポーツ熱の高まりにつれて今後はますますスポーツトレーナーの需要が高まると考えられます。
ヒューマンキャンパス高等学校には、全国でも珍しい「スポーツトレーナーコース」があります。
プロのトレーナーが指導
このコースでは有名アスリートやプロのスポーツトレーナー、インストラクターなど現場で活躍している先生が指導をします。
授業では実際にトレーニングをするなど、知識だけでなく実技にも力を入れています。
世界基準のライセンス取得を目指す人も
ヒューマンキャンパス高等学校で高卒資格を取得した後は、さらにスキルを高めるコースとしてNSCA(ストレングス&コンディショニングの世界的権威・米国の非営利教育団体)、NATA(全米アスレチックトレーナーズ協会)、NESTA(全米エクササイズ・スポーツトレーナー協会)など、世界100カ国以上で活動するトレーナー協会の資格取得を目指す道があります。
より高度なスキルを身につけて世界で活躍するアスリートをサポートすることができますね。
プロゴルファーを育成するルネサンス高等学校
ルネサンス高等学校にはプロゴルファーを目指す生徒が多く在籍しています。
特にゴルフコースを設けているわけではないのですが、スクーリングは年間4日程度と少ない上にネット学習のメリットを利用して効率的に学習を進められます。高校卒業とゴルフのスキルアップを同時進行で目指しているのです。
ルネサンス高等学校のゴルフの実績
同校の生徒のゴルフの実績をいくつかご紹介しましょう。
- 関西高等学校ゴルフ選手権大会(男子の部) 優勝
- 全日本女子アマチュアゴルファーズ選手権(女子の部) 準優勝
- 大阪府高等学校ゴルフ選手権大会(女子の部)優勝
- 日本女子プロゴルフ協会「サイバーエージェントレディスゴルフトーナメント」に同校の生徒が出場
- PGA資格認定プロテスト最終プロテスト 合格
これらは一例で、他にも多くの華々しい実績があります。
ゴルフ合宿でスキルアップ
ルネサンス高等学校では毎年、ゴルフ合宿を実施しています。
合宿地は全国各地の有名ゴルフコースがあるところです。ここではゴルフのスキルアップだけでなく、マナーなども学びます。
また、同じ目標を持つ仲間との交流が図れるのも大きな魅力です。
※いずれの高校もキャンパスによって実施しているスポーツの種類が異なります。事前にご確認ください。
スポーツコースがなくても通信制高校のメリットを活かして活躍する選手
スポーツ関連のコースがある通信制高校に入ると、高校卒業とスポーツの練習の両立ができるというメリットがあります。
しかし、スポーツコースは週に何日か通学しなければいけないなどの制約があり、それでは思うように活動できないというジレンマが発生します。
ネット学習で高校卒業を目指し空いた時間で練習
そこで、あえてスポーツコースを選択せずに、通信制高校の利点であるネット学習に徹して空いた時間をスポーツの練習に充てるという方法があります。
N高等学校は学校法人角川ドワンゴ学園が運営する通信制高校で、ネット学習に力を入れています。(同校には通学コースもあります。)
N高等学校1年生だった紀平梨花さんは2018年11月に開催されたNHK杯国際フィギュアスケート競技大会で日本勢初のグランプリを獲得しました。
同校のホームページに掲載されているインタビュー記事によると、N高等学校の映像授業やレポートは練習の合間や移動中、夜寝る前などのすき間時間を活用して取り組まれているそうです。
そういったことが可能なのも登校が少ない通信制高校のメリットだと言えるでしょう。
スポーツに打ち込みたい人にはおすすめできる方法であることがわかります。