中学生や小学生の不登校人数(割合)が過去最多に。少子化なのに何故?
平成30年度、中学生や小学生の不登校人数(割合)が過去最多になりました。
この数字を見ると「少子化で児童や生徒数が減少しているのになぜ不登校の人数が増え続けるの?」といった疑問が生まれますよね。
そこで当記事では少子化が進む中で不登校人数(割合)がなぜ増加し続けているのか、その原因について実際のデータを交えながら解説していきます。
少子化でなぜ中学生や小学生の不登校人数(割合)が増えるのか
では早速文科省の回答とともに、推測できる原因について見ていきましょう。
複合的な原因が関係していると言われている
少子化が進む中でなぜ不登校人数が増加しているのか、その要因ははっきりと分かっていません。
文科省は、複合的な要因によるものなので原因を明らかにすることが難しいと回答しています。
推測できる原因は、次によるものがあります。
〈推測1〉クラス制度による弊害
小中学校では、1年間クラスが固定される制度のところがほとんどです。
そして 1年間クラスが固定されるということは、
- いじめや格差が生まれてしまいやすい
- 合わない友達がいても週5回顔を合わさなければいけない
このようなストレスのかかりやすい環境に陥りやすいと言えるでしょう。
上記のような状況が起こってしまうと、合わない生徒はどうしても「毎日学校に通うのが辛い」「学校に行きたくない」となってしまい、不登校へと繋がってしまうのです。
〈推測2〉細かい規定によって自由がなくなる
頭髪のやスカートの長さといった校則(規定)は昔からありましたが近年では、
- 下着の色
- 前髪の長さ
- 眉毛剃りの禁止
- チャイム前に着席しなければいけない
といった細かい規定を定めている学校もあり、生徒の自由が奪われつつあります。さらに過剰な指導や理不尽な指導も増加の傾向を辿っています。
細かい規定や指導により、子どもたちに求めるものが年々高くなり、生徒がのびのびと学校生活を送れなくなることでストレスが溜まってしまいがちです。
〈推測3〉不登校の認知度が上昇したため
最後の一つとして、不登校の認知度が上昇したことも原因の一つとして考えられます。
2017年2月“教育機関確保法”が施行され、その情報がメディアで報じられるようになったことから不登校の一般への認知が高くなりました。
これにより、今までは不登校と認知されていなかった子供も、不登校としてカウントされるようになったのも大きいです。
教育機関確保法とは?
教育機関確保法とは、義務教育の段階で不登校のために学校で勉強することができなくなった児童や生徒に対しての法律で、学校の登校を強制することなく一人ひとりに合った学習環境を保障する法律を指します。
学校に通わなければいけないという思考から不登校での心理状態の悪化を防ぐために「学校を休む大切さ」と共に「学校以外でも勉強することができる環境」であるフリースクールなどを提供しています。
実際にどれくらい不登校の中学生(小学生)人数が増えている?
平成30年に文部科学省が算出している不登校児童における統計データを見ていきましょう。
近年の不登校児童の増加スピードが加速している
出典:平成30年:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
平成3年〜平成10年と平成24年〜平成30年までに不登校の生徒の数が急激に増加しています。
反対に平成10年〜平成24年までは多少の増減はありながらも数値はあまり大差がなく横ばいです。
そして平成24年から急激に増加し、平成30年になると約18万人が不登校に陥っています。
なお、平成30年の不登校の児童を割合に表すと小学校では144人に一人、中学校では27人に一人という結果になっています。
1クラス30人程度の学校と仮定すると小学校では4クラスに1人、中学校では1クラスに1人という計算です。中学校での不登校の生徒数の多さが分かります。
中学校から急激に不登校児童数が増加している
出典:平成30年:児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
小学校1年から6年までの間に不登校の人数が2,296人から14,061人と約7倍にまで増加し、小学校から中学校に上がると、31,046人になり急激に増加しているのが分かります。
中学校となると校則や制服がある学校がほとんどであり、勉強のレベルも大きく上がります。さらに多感な時期でもあることが、不登校の原因の一端と考えられます。
通信制高校は不登校の中学生でも通いやすい
このような不登校の子どもたちの増加の推測できる原因から通信制高校は最適と言えるでしょう。
出席数がかなり必要であり、さらにブラック校則と呼ばれる規則や校則により自由が奪われることがないのが通信制高校です。
というのも通信制高校には週5登校することができる制度の学校から、年に数回程度通えばいい学校までいろいろなタイプの通信制高校があります。
さらに校則においても全日制ほど厳しくもなく、私服OK髪色自由など、フリーな校風であるところがほとんどです。
初めに先述した不登校が推測される要因がカバーされているので、そういった子どもたちに通信制高校は通いやすいと言えるでしょう。
不登校の中学生(小学生)の人数や割合まとめ
不登校の確定的な要因は明らかにはなっていませんが、周囲の環境が一気に変化する上に個性や自由が奪われ、ストレスの感じやすい環境が要因であることは間違いないでしょう。
少子化が進む中で増加し続ける不登校の児童数ですが、そのような環境に大きな違和感を覚えている児童たちにとって、自由度の高い通信制高校へ通うという選択肢は最適と言えます。
進学を視野に入れている方は自分に合った通信制高校の資料請求してみるのもオススメです。