不登校中学生でも進学できる高校は?入試や日数目安、注意点などを紹介

「出席日数」の2つの意味
不登校の中学生が高校に進学するときの「出席日数」には、2つの意味があります。1つは高校入試で見られる中学校の欠席、もう1つは高校に入ったあとに必要な出席です。
このページでは、全日制・定時制・通信制の高校ごとに、この2つを説明します。
中学の欠席は高校入試でどう見られるか

文部科学省の通知(令和8年6月30日)
文部科学省は、令和8年6月30日の通知で、都道府県の教育委員会や高校などに、入学者の選抜で次のようにすることを求めています。
「在籍する学校における出席の状況のみをもって不利益な取扱い(例えば、欠席日数のみをもって出願を制限するなど)をしないようにする」
同じ通知は、調査書に欠席日数の欄を設ける場合に、欠席の理由を書ける欄を設けたり、本人が欠席の理由を申告できる機会を設けたりするよう、お願いしています。
出典:文部科学省『高等学校入学者選抜等における配慮事項等について(通知)』(令和8年6月30日)
全日制高校(公立・私立)
公立高校の入試での調査書と欠席の扱いは、都道府県によって違います。調査書に出欠の欄を置かない都道府県もあります。都道府県の例は、次の記事で紹介しています。
私立高校は、調査書や欠席日数の扱いを、学校ごとに募集要項で決めています。
定時制高校

都立の定時制高校の第一次募集・分割前期募集では、多くの学校が学力検査と調査書点、面接で選びます。学力検査の得点と調査書点の比率は、学校ごとに「7:3」か「6:4」です(令和9年度)。
一方で、チャレンジスクールとチャレンジ枠の学校は、学力検査と中学校の調査書を使わず、面接と作文、志願申告書などで選びます。
出典:東京都教育委員会『令和9年度東京都立高等学校定時制課程通信制課程入学案内』
通信制高校

令和7年度の文部科学省の調査(323校)では、入学者の選び方は面接が296校、調査書などの書類が230校、作文が154校、学力検査が91校でした(複数回答)。多くの学校が面接と書類で選び、学力検査を行う学校は約3割です。
出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』
通信制高校の入試での調査書の扱いは、次の記事で紹介しています。
通信制高校への転入・編入の手続きは、次の記事で紹介しています。
高校に入ったあとに必要な出席
全日制高校:授業時数の3分の2が多い
高校では、科目ごとに授業時数の3分の2以上出席することを単位修得の条件にしている例が多く見られます。例えば栃木県の県立学校管理規則は、学校が決めた学習時間の3分の2以上を学習した生徒に、単位の修得を認めるとしています。数えるのは日数ではなく、科目ごとの授業の時数です。
文部科学省の抽出調査(令和7年度)では、全日制の公立高校の年間の授業日数は「190日~199日」が最も多く、普通科などで59.2%でした。授業日数200日で単純に3分の2とすると、約133日です。
出典:文部科学省『令和7年度公立高等学校等における教育課程の編成・実施状況調査の結果について』
ただし、実際の判定は科目ごとの授業時数で行われ、決まりも学校ごとに違います。
科目ごとの欠課時数の決まりは、次の記事で紹介しています。
定時制高校:科目ごとの出席と単位
都立の定時制高校は、3年以上在籍し、必履修科目をすべて履修して74単位以上を修得し、特別活動の成果が認められると卒業できます。
学年ごとの出席日数ではなく、科目ごとの出席や学習の成果で単位が認められます。
通信制高校:スクーリングの日数はコースで違う
通信制高校は、自宅学習を基本に、レポートの提出、スクーリング(登校)への出席、試験で単位を修得します。スクーリングの日数は、学校やコースによって大きく違います。
令和7年度の文部科学省の調査では、集中スクーリングを前提としたコースを開設している学校が113校、週1日の通学コースを開設している学校が128校ありました。週5日通う通学コースのある学校もあります。
出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』
卒業の条件と、スクーリング・特別活動の時間は、次の記事で紹介しています。
学校の種類ごとの違いの一覧
| 学校の種類 | 入試で中学の欠席は | 入学後の出席は |
|---|---|---|
| 公立の全日制高校 | 都道府県ごとに扱いが違う | 科目ごとの授業時数の3分の2以上が多い |
| 私立の全日制高校 | 学校ごとに募集要項で決める | 科目ごとの授業時数の3分の2以上が多い |
| 定時制高校 | 都立は調査書を使う学校と使わない学校がある | 科目ごとの出席と学習の成果で単位 |
| 通信制高校 | 面接と書類が中心の学校が多い | スクーリングの日数は学校やコースで違う |
入学後の出席は学校の決まりの例で、決まりは学校ごとに違います。
中学校で欠席が続いているときの出席扱い
小・中学校では、教育支援センターやフリースクールなどの学校外の施設での学習や、自宅でICTなどを使った学習が、一定の要件を満たすと、校長の判断で指導要録上の出席扱いになる制度があります。
出典:文部科学省『不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)』(令和元年10月25日)
出席扱いの要件は、次の記事で紹介しています。
通信制高校の登校日数と相談の体制

登校日数を選べるコース
通信制高校には、年に数日の集中スクーリングのコースから、週1日、週3日、週5日の通学コースまで、登校日数の違うコースを置く学校があります。
学び直しの授業
通信制高校やサポート校には、習熟度に合わせた授業を行う学校もあります。例えば中央高等学院(中央国際高等学校・沖縄中央高等学校のサポート校)は、一人ひとりの習熟度に合わせた少人数制のレベル別授業があると公表しています。
相談の体制
通信制高校やサポート校には、カウンセラーに相談できる学校があります。例えばトライ式高等学院(サポート校)は、教育支援カウンセラーの資格を持つ専門のカウンセラーが相談を受けると公表しています。
おおぞら高等学院(屋久島おおぞら高等学校のサポート校)では、生徒が選べる「マイコーチ®」が、学習や生活の相談、進路のサポートを行います。
(各校の紹介は、2026年10月時点の公式サイトによる)
出典:中央高等学院の公式サイト、トライ式高等学院の公式サイト、おおぞら高等学院『マイコーチ®』
通信制高校の学費は、次の記事で紹介しています。
不登校の中学生の高校進学のまとめ
高校入試で中学校の欠席がどう見られるかは、公立高校は都道府県ごとに、私立高校は学校ごとに違います。文部科学省は、出席の状況だけで不利に扱わないよう求めています。通信制高校の入試は、面接や書類が中心の学校が多くあります。
高校に入ったあとに必要な出席も、全日制・定時制・通信制で違います。通信制高校は、スクーリングの日数が学校やコースによって違います。
