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不登校の高校生の転校の条件と、転校先の種類・選び方

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不登校の高校生は転校できる?公立・私立・通信制の条件と転校先の選び方

不登校になった高校生が、別の高校への転校(転入)を考えることがあります。

高校の転校は、公立・私立・通信制で条件や受け付けの時期が違います。このページでは、転校で変わること・変わらないこと、高校の転校の条件、転校先の種類と選び方、手続きの流れをまとめています。

転校で変わること・変わらないこと

転校すると、学校の環境や人間関係が変わります。一方で、不登校のきっかけによっては、転校しても変わらないこともあります。

文部科学省のCOCOLOプラン(令和5年3月)は、不登校の児童生徒が学校に戻りたいと思ったときに、クラスを変えたり転校したりするなど、本人や保護者の希望に沿った対応をすることを掲げています。

出典:文部科学省『誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)』

学校の人間関係や環境がきっかけのとき

不登校のきっかけが、友人関係や先生との関係、学校の雰囲気や決まりが合わないことなど学校にある場合は、転校するとその環境から離れることができます。

新しい学校で、気持ちを切り替えて高校生活を始めやすくなることもあります。

体調や生活リズムがきっかけのとき

朝起きられない、不安や気持ちの落ち込みが続くといった、体や心の不調、生活リズムの不調がきっかけの場合は、学校を変えるだけでは同じ悩みが続くことがあります。

その場合は、転校先を選ぶときに、登校の日数や始業の時間、相談の体制も合わせて確かめることになります。不登校のきっかけと対処法は、次の記事にまとめています。

転校先でかかる負担

高校は学校ごとに教育課程が違うので、転校先では学習の進み方や、学ぶ科目が前の学校と違うことがあります。

新しい人間関係に慣れるまでに、時間やエネルギーがかかることもあります。通信制高校のように登校日数を選べる学校では、自分のペースで通う日数を増やしていくこともできます。

高校の転校(転学)の条件

高校の転校は、学校教育法施行規則の第92条で決まっています。在籍している高校の校長が、在学証明書などの書類を転校先の校長に送り、転校先の校長は、教育上支障がない場合に転校を許可することができます。

全日制・定時制・通信制の間の転校では、それまでに修得した単位に応じて、相当する学年に入ることができます。

出典:e-Gov『学校教育法施行規則』

転校先 条件と受け付けの例
公立の全日制(東京都) 学期ごとに年3回募集。全日制から全日制は原則1年度に1回
公立の全日制(神奈川県) 転居を伴わない場合は校長が特別の事情を認めた人など。欠員がない学校は募集しない
私立高校 学校ごとに決める。各学校に問い合わせる
通信制高校 受け付けの時期は学校ごと。随時受け付ける学校もある

公立高校(東京都・神奈川県の例)

都立高校の転学・編入学の募集は、学期ごとに年3回あります。都立の全日制から都立の全日制への転学は、在籍している学校と志願する学校の校長が「真に必要と認める場合に限り、1年度間に1回を原則として」出願できます。出願の前に、単位の照合が必要です。

神奈川県の公立高校(令和8年9月1日付けの転入学)では、転居を伴わない転入学ができるのは、特別の事情があると在籍校と転入先の校長が認めた人などです。欠員がない学校は募集をしません。

出典:東京都教育委員会『都立高等学校の転学・編入学について』、神奈川県『令和8年9月1日付け(全・定)及び10月1日付け(通)公立高等学校転入学・編入学者の選抜の実施について』(2026年11月時点)

東京都・神奈川県の通信制高校は、東京都の通信制高校の一覧、神奈川県の通信制高校の一覧で探せます。

私立高校

私立高校への転校の条件や時期は、学校ごとに決まっています。転校を受け付けているか、欠員があるかは、希望する学校に問い合わせて確かめます。

通信制高校

通信制高校は、転入の受け付けの時期が学校ごとに違います。たとえば都立の通信制高校の転学の募集時期は年3回(3月・8月・12月)、一ツ葉高等学校は随時(高3生は卒業年の1月1日まで)です。

出典:東京都教育委員会『令和9年度東京都立高等学校定時制課程通信制課程入学案内』、一ツ葉高等学校『他校からの転入学の募集要項』(2026年11月時点)

通信制高校への転入の書類・選考・受け付けの時期は、次の記事にまとめています。

不登校の高校生の転校先

不登校の高校生の転校先には、次のような学校があります。

定時制高校

定時制高校とは、夜間などの時間帯に授業を行う高校です。午前や昼に授業を行う定時制高校もあります。

定時制高校には学年制と単位制の学校があり、4年間での卒業を基本としていますが、一定の条件を満たせば3年間で卒業できる学校もあります(東京都の例)。

都立の場合、転学は同じ課程・同じ学科の間が原則です。全日制から定時制へ移れるのは、第1学年の第二学期の募集か、志願先の校長が認めた場合に限られます。

出典:東京都教育委員会『令和9年度東京都立高等学校定時制課程通信制課程入学案内』

高等専修学校

高等専修学校は、中学校を卒業した人が専門的な分野を学ぶ学校です。全国高等専修学校協会は、高等専修学校を、社会的に高等学校と並ぶ後期中等教育機関として評価が定着していると説明しています。

不登校生や高校中退者を受け入れている学校もあります。ただし高校ではないため、高校からの転入ではなく新たな入学になり、技能連携制度を使う学校を除き、卒業しても高校卒業の資格にはなりません。大学入学資格付与の指定を受けている学校なら、卒業後に大学や短期大学を受験することもできます。

次のような専門分野を学ぶことができます。

  1. 工業:情報処理、自動車整備、土木・建築など
  2. 農業:農業、園芸、動物管理など
  3. 医療:看護、歯科衛生、理学療法、柔道整復など
  4. 衛生:栄養、調理師、製菓、美容、エステなど
  5. 教育・社会福祉:保育、幼児教育、介護福祉、精神保健福祉など
  6. 商業実務:経理・簿記、旅行・観光・ホテルなど
  7. 服飾・家政:ファッションデザイン、ファッションビジネスなど
  8. 文化・教養:デザイン、インテリアデザイン、音楽など

出典:全国高等専修学校協会『高等専修学校とは?』

通信制高校

通信制高校の多くは単位制で、スクーリングやレポート、試験をこなして単位を修得することで卒業できる高校です。

スクーリング(登校)の日数は学校によって異なり、週1日~週5日の通学コースや集中スクーリングなど、通い方を選べる学校があります。

令和7年度の文部科学省の調査では、通信制高校の入学者77,998人のうち、中学3年生のときに不登校だった生徒は44,461人(57.0%)でした。

出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』

転校先の選び方と注意点

不登校の高校生が転校先を選ぶときに確かめたいことをまとめます。

単位と在籍期間の引き継ぎ

今の高校で修得した単位は、転校先の学校が認めれば引き継げます。単位制の高校への転校では、修得した単位と在学した期間に応じて、在学すべき期間が決まります。

引き継げる単位は、前の学校の教育課程や履修の状況によって違うので、出願の前に転校先の学校に確かめます。

出典:e-Gov『単位制高等学校教育規程』

登校日数と時間帯

全日制高校は週5日の通学が基本です。定時制高校は夜間や午前・昼など、学校によって授業の時間帯が違います。通信制高校は、年に数日のスクーリングから週5日の通学まで、コースで登校日数が違います。

今の学年で単位を落としそうなときは、科目ごとの欠課時数が関係します。高校の出席と単位の決まりは、次の記事にまとめています。

相談の体制

令和7年度の文部科学省の調査では、通信制高校323校のうち273校(84.5%)が、スクールカウンセラーに相談できる体制を整えていました。個別面談の回数や、カウンセラーがいる日も学校によって違います。

出典:文部科学省『令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について』

学費と就学支援金

通信制高校の授業料は、国が授業料を支援する「高等学校等就学支援金制度」の対象です。

2026年度から就学支援金の所得制限が撤廃され、世帯年収にかかわらず支援を受けられるようになりました。私立の通信制高校の場合、授業料が単位制なら1単位あたり13,668円(年間30単位まで)、定額制なら月額28,100円(年額337,200円)が支給の上限です。支給額は前籍校での在籍期間や履修単位数などにより異なり、入学金・施設費などは対象外です。

サポート校の費用も就学支援金の対象外です。転校先の学費は、授業料とそれ以外の費用に分けて確かめます。

転校の手続きの流れ

転校の手続きは、おおまかに次の順で進みます。

  1. 転校先を調べ、受け付けの時期と条件を確かめる
  2. 今の高校の担任の先生に転校を考えていることを相談する
  3. 今の高校に、在学証明書や単位修得証明書などの書類を作ってもらう
  4. 転校先に出願し、面接や作文などの選考を受ける

必要な書類の名前や選考の内容は学校によって違うので、転校先の募集要項で確かめます。

先生との関係がきっかけで通信制高校への転入を考えるときのことは、次の記事にまとめています。

不登校の高校生を受け入れている通信制高校・サポート校の例

ここで紹介する中央高等学院とトライ式高等学院は、提携する通信制高校での学習や卒業を支えるサポート校です。サポート校の費用は就学支援金の対象外で、通信制高校の学費とは別にかかります。

中央高等学院

中央高等学院は、中央国際高等学校などの通信制高校と提携するサポート校です。

週1日から自分のペースで登校でき、始業は朝10時です。

出典:中央高等学院『通信制高校サポート校という選択肢』、同『通信制高校サポートコース』、同『通信制高校・高卒認定なら中央高等学院』(2026年11月時点)

トライ式高等学院

トライ式高等学院は、提携する通信制高校での学習や卒業を支えるサポート校です。家から出られない生徒は「在宅コース」から始められ、カウンセラーが自宅へ週1~4日訪問してカウンセリングを行います。

カウンセリングは「教育支援カウンセラー」の資格を持つ専門カウンセラーが担当します。マンツーマンの授業を受けることもできます。

出典:トライ式高等学院、同『不登校の方』(2026年11月時点)

一ツ葉高等学校

一ツ葉高等学校では、定期的な個別面談と年2回の三者面談があります。

授業は対面の少人数制です。一般コースは週1日・2日・3日・5日か月1回から登校日を選べ、対人関係のコツを学ぶ「ソーシャルスキル」の科目もあります。

出典:一ツ葉高等学校『一般コース』、同『一ツ葉 ナビシステム』、同『高校生の方へ』(2026年11月時点)

不登校の高校生の転校のまとめ

不登校のきっかけが学校の人間関係や環境にある場合は、転校でその環境から離れることができます。体調や生活リズムがきっかけの場合は、転校先の登校日数や相談の体制も合わせて確かめることになります。

高校の転校は、転校先の校長が許可して決まります。公立高校は都道府県ごとに募集の時期や条件があり、私立高校は学校ごと、通信制高校は随時受け付ける学校もあります。今の高校で修得した単位は、転校先が認めれば引き継げます。

通い方を選びやすい転校先には通信制高校があります。転入を受け付けている時期や条件は学校ごとに違うので、資料請求で比べることができます。

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