中学生が学校に行きたくないと感じる5つの原因と対処法

令和6年度の中学校の不登校の生徒は216,266人で、1,000人当たり67.9人でした。
出典:文部科学省『令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要』
当記事では、中学生が学校に行きたくないと感じるきっかけと、対処法・相談できる窓口を紹介しています。中学生の方はもちろん、保護者の方も参考にしてください。
調査で見る、学校を休みはじめたきっかけ
文部科学省が、小・中学校で不登校を経験した18~59歳の人に、学校を休みはじめたきっかけを尋ねた調査(令和7年、インターネット調査、18,207人、複数回答)では、多かった答えは次のとおりです。
| 学校を休みはじめたきっかけ | 割合 |
|---|---|
| 友人との関係(いやがらせやいじめ) | 47.5% |
| 精神的な不調(漠然とした不安や気持ちの落ち込みなど) | 25.0% |
| 学校生活に対してやる気が出なかった | 24.5% |
| 先生との関係(先生と合わなかったなど) | 20.4% |
| 友人との関係(いやがらせやいじめを除く) | 20.0% |
| わからない | 4.1% |
出典:文部科学省『「不登校経験者等を対象とする調査」~不登校・いじめ対策等の効果的な活用の推進に向けた調査研究報告書~』
学校が把握した事実(中学校)
文部科学省の調査では、不登校の生徒について学校が把握した事実(複数回答)も調べています。令和6年度の中学校で多かったものは次のとおりです。
| 学校が把握した事実 | 割合 |
|---|---|
| 学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった | 30.1% |
| 不安・抑うつの相談があった | 24.4% |
| 生活リズムの不調に関する相談があった | 24.3% |
| 学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた | 15.7% |
| いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があった | 14.1% |
これは学校が把握した事実を集計したもので、不登校の原因を調べたものではありません。
出典:文部科学省『児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査』(令和6年度、e-Stat 表4-7)
きっかけがはっきりしないとき
上の調査では、きっかけは複数回答で、一つとは限りません。「精神的な不調(漠然とした不安や気持ちの落ち込みなど)」を挙げた人が25.0%、「わからない」と答えた人が4.1%でした。
きっかけがはっきりしないままでも、下で紹介する相談窓口に相談できます。
中学生が学校に行きたくないと感じる5つの原因とは?

学校に行きたくないと感じるきっかけとしてよく挙がるものを、5つの例で紹介します。
人間関係が嫌だ
人間関係は学校生活の中でとても大切ですが、同時に学校に行きたくないと感じる大きな原因の一つです。
休憩中はもちろん、ペアを組んだりグループ分けをしなければいけなかったりと人と関わらなければいけない機会は必ず出てきます。
その中で人間関係がギクシャクしていたり、話せる友達がいないとなると人によっては孤独を感じたり「学校にいるのが辛い」といった感情が湧いてきがちです。
また、生徒だけでなく先生との相性が悪い、いじめに近い指導を受けているなどの理由で、中学校に行きたくないと感じることもあります。
それが毎日続くことでストレスが蓄積し、「中学校に行きたくない」といった気持ちへとつながると考えられます。
勉強へのプレッシャー
「勉強についていけない」「勉強して良い成績を残さないといけない」などといったプレッシャーも中学校への足取りが重くなってしまう原因の一つと考えられます。
中学校になると勉強の難易度が多少なりとも上昇していくため、「何を言っているのか分からない」という場面にも直面することもあります。
学校の勉強は積み重ねが大切になってきますので、一つのことにつまずきはじめることで勉強についていけないといったことが起こり得ます。
また中学校は小学校の頃とは違い、小テストなどに加え中間テストや期末テスト、学力テストといった大きな試験の行事があります。
中間テストや期末テストは、成績や進路に関わります。
このようなテストで「良い成績を収めないといけない」という気持ちが強くなりすぎる子どももいます。
このように勉強でつまずいて嫌になってしまったり、プレッシャーを感じすぎたりすることが、中学校に行きたくないという気持ちにつながります。
部活動で辛い思いをしている
部活動によっても中学校に行きたくない原因の一つとなり得ます。
- 自分に合わなくて無理をしている
- 頑張りすぎてキャパオーバー気味である
- 上下関係やコーチとの関係があまりうまくいっていない
といったことが、きっかけになることがあります。
上記のような違和感や不都合を感じている場合、それが原因で中学校への足取りが重くなっている可能性があると言えるでしょう。
苦手な分野の行事がある
体育祭や文化祭、合唱祭など中学校によってさまざまな分野の行事が存在します。
体育が苦手であったり、歌うのが苦手だったりと、人によって苦手な分野は異なります。人前でレポートを発表するのが苦手な子もいるでしょう。
苦手な分野の行事が近づくにつれ、学校へ行くのが億劫になったり、足取りが重くなりがちです。
また、「行事ばかりで学校に行きたくない」と思う人もいます。このように苦手な分野の行事が原因で中学校へ行きたくないと感じている場合もあります。
家庭環境が不安定
親子関係がうまくいっていないなど、家庭環境が不安定なこともあります。
家庭環境が不安定な場合、心身のバランスを崩しやすくなり、中学校へ行くのが億劫になってしまうことがあります。
中学校に行きたくないと感じる場合の対処法

中学校に行きたくないと感じたときに取れる方法と、相談できる窓口を紹介します。
休むことを選ぶ
「学校に行きたくない」と感じたときに、学校を休むことも方法の一つです。教育機会確保法は、不登校の児童生徒の休養の必要性を踏まえた支援を行うことを定めています。
出典:e-Gov法令検索『義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律』(第13条)
休んだあとも行きたくない気持ちが続くときは、親や、下で紹介する相談窓口に話すことができます。
親に相談してみる
「中学校に行きたくない」と感じているときは、親に話すこともできます。
親に相談することで気持ちが落ち着いたり、思わぬアドバイスや言葉をもらうことがあるかもしれません。
親に話しにくいときは、次の相談窓口を使うこともできます。
相談できる窓口
親以外の人に話を聞いてもらいたいときは、次の窓口に電話やチャットで相談できます。
| 窓口 | 受付 |
|---|---|
| 24時間子供SOSダイヤル(文部科学省) | 0120-0-78310。夜間・休日を含めいつでも。原則、かけた地域の教育委員会の相談機関につながる |
| チャイルドライン(電話) | 0120-99-7777。毎日16時~21時。12月29日~1月3日は休み。18歳まで。無料 |
| チャイルドライン(チャット) | 月~土の16時~21時と、第4日曜の16時~18時30分。18歳までの子ども |
| こどもの人権110番(法務省) | 0120-007-110。平日8時30分~17時15分。無料。大人も相談できる |
| 都道府県・指定都市の教育相談 | 文部科学省『子供のSOSの相談窓口』に、地域ごとの電話・SNSなどの窓口の一覧がある |
| こども家庭庁の相談窓口 | 悩みの内容や地域から相談先をさがせるページがある |
文部科学省の『子供のSOSの相談窓口』には、子ども本人が相談できる窓口と、保護者が相談できる窓口が、都道府県・指定都市ごとに載っています。
出典:文部科学省『24時間に相談できる窓口』、チャイルドライン『電話で話す』、チャイルドライン『チャットで話す』、法務省『こどもの人権110番』、文部科学省『子供のSOSの相談窓口』(地元の相談窓口)、こども家庭庁『相談窓口』(2026年10月時点)
市区町村の教育支援センター(適応指導教室)などの施設で相談してみたり、民間のカウンセラーを利用したりすることで、カウンセリングやアドバイスを受けることができます。
カウンセリングや相談先について詳しく知りたい方は以下のリンクをチェックしてみて下さい。
教育支援センターと出席扱い
教育支援センターは、教育委員会などが置く公的な施設で、不登校の児童生徒の相談や学習の支援を行います。令和6年度は、教育委員会が設置する教育支援センターが全国に1,873か所ありました。令和6年度に教育支援センターで相談・指導等を受けた小・中学校の不登校児童生徒は32,240人で、このうち23,368人が指導要録上の出席扱いとなりました。
令和6年度に、学校外の機関等で相談・指導等を受けて指導要録上の出席扱いとなった小・中学校の不登校児童生徒は42,978人でした。この42,978人には、教育支援センターで出席扱いとなった23,368人も含まれます。令和6年度に、自宅でICT等を活用した学習活動を指導要録上の出席扱いとした小・中学校の不登校児童生徒は13,261人でした。学校外の施設での相談・指導が出席扱いとなるには、保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていることなどの要件があり、校長が判断します。
出典:文部科学省『教育支援センター整備指針(試案)』、文部科学省『令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果』(表4-9・4-10・4-11・4-14)、文部科学省『不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)』(令和元年10月25日)
学校の中の別の場所で過ごす
教室とは別の部屋で過ごせる校内教育支援センター(スペシャルサポートルームなど)を置いている学校もあります。使えるかどうかや出席の扱いは、学校に相談して決めます。
出典:文部科学省『誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)』
中学校の卒業と欠席
中学校の卒業は、校長が生徒の平素の成績を評価して認めます。学校生活への適応が難しく、長い期間欠席した生徒については、欠席中に行った学習の成果を考慮することができます。令和6年度は、欠席中の学習の成果を指導要録に反映した小・中学校の不登校児童生徒が81,467人いました。
出典:e-Gov法令検索『学校教育法施行規則』(第57条・第79条)、文部科学省『令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要』(p.4)
体調がすぐれないとき
朝起きられない、体調が悪い日が続くといったときは、医療機関に相談することもできます。
保護者が知っておきたいこと
教育機会確保法では、国や地方公共団体が、不登校の児童生徒と保護者に、必要な情報の提供や助言などの支援を行うことを定めています。上で紹介した都道府県・指定都市の教育相談には、保護者が相談できる窓口もあります。
出典:e-Gov法令検索『義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律』(第13条)
通信制の学校への進路を視野に入れる
通信制の学校は、レポートの提出と、スクーリング(登校して受ける授業)や試験で単位を取るので、毎日通う必要がないのが大きな特徴です。
登校の日数は、週に1回から年に数日まで学校によってさまざまです。
そのため、通信制の学校も、中学校卒業後の進路の選択肢になります。
通信制の学校の仕組みは、次の章で説明します。
通信制高校選びに迷ったら

通信制の学校の仕組み
スクーリングの日数が選択できる
通信制の学校は、学校によってスクーリング(登校)の日数が異なります。週1回のところや、年に数日のところなど、学校によってかなり差があります。
そのため、自身の通えそうなスクーリングの日数に合わせて通う学校を選ぶことができます。毎日の登校が難しい場合も、登校日数の少ない学校を選べます。
自由度が高い
通信制の学校には、制服や校則がゆるやかな学校もあり、自宅での学習が中心になります。
学習以外の時間を、趣味や自分のしたいことに使うこともできます。
- 学校ならではの校則に嫌気が差している
- 学校の拘束時間が辛い
といった子どもにとって、通信制は進路の選択肢の一つになります。
登校の日数や時間を選べる通信制高校・サポート校の例
中学校卒業後の進路として、登校の日数や時間を選べる通信制高校・サポート校の例を紹介します。
- ルネサンス高等学校
- トライ式高等学院
- 中央高等学院
それぞれの特徴を紹介します。
ルネサンス高等学校

学校の公表では、ルネサンス高校グループの2024年度の卒業率は97.8%です。1・2年次に必要な単位を修得して3年次を迎えた生徒の卒業率です。
ルネサンス高等学校の登校は最短で年5日です。スクーリングは、年に1回の「宿泊集中型」と、2回もしくは複数回に分けて参加する「分割型」から選べます。
新宿代々木キャンパス(週3日)などに通学する「通学スタンダードコース」もあるので、ある程度通学したい人にも対応しています。
スクーリング日数を選べるトライ式高等学院

トライ式高等学院では、
- 週1~5日の中で通学日数を自由に設定できる「通学型」
- 自宅に講師やカウンセラーが訪問し、対面で完全個別サポートを行う「在宅型」
- オンラインで学習する「オンライン型」
の3つの学習スタイルから選ぶことができ、スタイルはいつでも変更できます。
朝10時始業の中央高等学院

中央高等学院は、通信制高校の中央国際高等学校と提携するサポート校です。
通信制高校サポートコースは週1日から自分のペースで登校でき、始業時間は朝10時です。
(各校の紹介は、2026年10月時点の公式サイトによる)
出典:ルネサンス高等学校『大子本校』、同『スクーリング』、同『通学スタンダードコース』、トライ式高等学院『3つのスタイル』、中央高等学院『通信制高校サポートコース』
通信制高校選びに迷ったら

中学校に行きたくない5つの原因まとめ
中学校に行きたくない5つの原因として、
- 人間関係が嫌だ
- 勉強へのプレッシャー
- 部活動で辛い思いをしている
- 苦手な分野の行事がある
- 家庭環境が不安定
といったことが、よく挙がるきっかけの例です。調査では、学校を休みはじめたきっかけとして「友人との関係(いやがらせやいじめ)」を挙げた人が最も多くなっています。
学校に行きたくないと感じたときは、休むこと、親や相談窓口に話すこと、教育支援センターなどの学校以外の学びの場を使うこと、通信制の学校を進路の選択肢にすることができます。
資料請求は無料なので、通信制の学校が気になる方は、上の一括資料請求から資料を取り寄せてみてください。